システム開発を検討する際、
コストや運用面から「パッケージシステム」と「スクラッチ開発(オーダーメイド開発)」の
どちらを選ぶべきか悩む企業は多いでしょう。
それぞれの特長やメリット・デメリットを理解し、
自社に最適な選択をすることが、業務効率化やコスト削減の鍵となります。
本記事では、両者の違いを詳しく解説し、導入のポイントや失敗しないためのコツもご紹介します!
また、自社の業務フローに合わせた本格的なシステム開発をご希望なら、当社のシステム開発もご検討ください。
すまいる顔は、Claris認定パートナーとしてFileMakerでの開発経験・実績が豊富なため、
お客様のニーズに合わせたご提案が可能です。
目次
パッケージシステムとは?
パッケージシステムとは、既に完成したシステムのことです。
標準的な機能が搭載されている点が特徴で、
一から企業がシステム開発を行う必要がありません。
そのため、システム開発にかかる費用を安くできるのがポイントです。
また、導入までの期間も短く、品質も一定以上を維持しています。
ただし、カスタマイズできるとしても自由度は低く、
場合によってはランニングコストが高くなってしまうため、注意が必要です。
スクラッチシステムとは?
スクラッチシステムは、いわゆるオーダーメイドシステムの受託開発であり、
一からシステム開発を行うことです。
自社に合わせたシステム開発が可能であるため、業務効率の向上を図れます。
また、オリジナリティあるアプリケーションの開発が可能なため、
顧客に自社独自のサービスを提供することもできるようになるでしょう。
場合によっては、競合他社との差別化を図れるシステム開発も可能です。
ただし、開発にはかなりの費用が掛かります。
また、導入までの時間も長くなってしまう点には注意が必要です。
パッケージシステムとスクラッチ開発の比較
パッケージシステムとスクラッチ開発、どちらの方がお得に導入できるのか、
といった点が気になる人もいるのではないでしょうか。
特にこれから新しいシステムの導入を検討しているのなら、
価格や機能を把握し、より自社に合ったシステムを選ぶ必要があります。
ここでは、パッケージシステムとスクラッチ開発の比較をしていきましょう。
機能
パッケージシステムとスクラッチ開発、どちらの機能性が高いのかを比較します。
システム | 機能 |
パッケージシステム | ・既存のシステムを利用 ・標準機能を搭載 ・カスタマイズは難しい |
スクラッチ開発 | ・一からシステムを構築 ・好きな機能をつけられる ・自由度が高い |
パッケージシステムは、既存のシステムを利用しています。
そのため、どの会社もある程度必要としている機能は標準搭載されているのが特徴です。
ただし、新しい機能をつけたり、
自社に合うように機能をカスタマイズしたりといったことは難しいでしょう。
一方でスクラッチ開発は、一から自社に合わせたシステムの開発を行うため、好きなように機能をつけられます。カスタマイズも自由にでき、必要な機能だけをつけたオリジナルのシステムが作れるのです。
価格
システム | 価格 |
パッケージシステム | ・初期費用が安い ・ランニングコストがかかる |
スクラッチ開発 | ・初期費用が高い ・ランニングコストは安く済む場合がある |
費用に関しては、パッケージシステムはすでにできている製品を導入することになるため、
初期費用は安くなります。
なぜなら、開発費用が掛からないからです。
ただし、保守運用に関してはシステム開発会社に頼らざるを得ない場合が多くあり、
ランニングコストが高額になってしまう可能性があります。
スクラッチ開発の場合は、一からシステムを構築する関係で、初期費用は高額になりがちです。
ただし、保守・運用に関しては自社でできる場合も多く、
ランニングコストが安く済む場合もあります。
期間
システム | 期間 |
パッケージシステム | ・短期間(3ヶ月〜半年程度) |
スクラッチ開発 | ・長期間(2〜3年程度) |
パッケージシステムはすでに大まかな部分ができているため構築さえすれば完成であり、
素早く導入できるのが特徴です。
スクラッチ開発は必要な機能を話し合う要件定義から始めなければならないため、
開発は長期になる可能性が高くなります。
業務への適合性
システム | 業務への適合性 |
パッケージシステム | システムに業務を合わせる必要がある。 |
スクラッチ開発 | 自社の既存業務に合わせた開発が可能。 |
パッケージシステムは、既に用意された汎用的な機能を使うため、
システムに業務を合わせる必要があります。
そのため、業務フローの変更やシステムの操作に慣れるまで時間がかかる可能性があります。
また、スクラッチ開発は、
自社の業務フローや要件に合わせてオリジナルのシステムを構築するため、
既存の業務に合わせた開発ができます。
そのため、導入後も今までの業務フローを変えることなく、
スムーズに社内浸透できることが多いです。
パッケージシステムのメリット・デメリット
パッケージシステムのメリットは、コストが低い点です。
あらかじめある設計図をもとにシステムを構築するだけなので、
開発にかかる費用が必要ありません。
また、納期も短く、素早く導入できるのもメリットといえるでしょう。
デメリットとしては、ランニングコストがかかる点です。
また、標準的な機能は搭載されていますが、
自社に合わせてカスタマイズすることが難しいこともデメリットといえます。
追加で自社のオリジナル機能を搭載したいと考えるなら、
できたとしてもかなりの費用が掛かってしまいます。
もし、何かしらのトラブルが起きたとしても自社では対応ができません。
何より、製造元のサポートが終了してしまうとトラブルには対応できなくなってしまいます。
スクラッチ開発のメリット・デメリット
スクラッチ開発のメリットは、
自社に合った機能のみを搭載した、オリジナルのシステムを作れる点です。
トラブル対応なども自社でできるようにしておけば、
ランニングコストがかからず、長く使うことができます。
そのほか、機能や使い勝手を良くしてあるため、導入後の社員の負担が少なくなります。
ただし、デメリットとしては、開発費用が高くなってしまう点が挙げられます。
また、一から開発するので開発期間が長くなってしまい、
導入に時間がかかるのもデメリットといえるでしょう。
パッケージシステムとスクラッチシステムの向いている企業
パッケージシステムとスクラッチシステムは、
それぞれの特性に基づいて向いている企業が異なります。
以下に具体的な企業タイプを挙げて解説します。
パッケージシステムに向いている企業
業務内容が一般的で、特にオリジナリティを出す必要がない会社には、
パッケージシステムが向いています。
そのほか、導入にかかる初期費用をできるだけ抑えたい
と考えている企業にも向いているといえるでしょう。
スクラッチシステムに向いている企業
特殊な業務プロセスを持ち、業務が複雑で標準的なシステムでは対応できない企業は、
スクラッチシステムが向いています。
また、将来的な事業拡大や新規事業展開を見据えている企業は、
必要に応じて機能を追加したり、システムを変更したりできる柔軟性が求められるため、
スクラッチシステムが有効です。
システム導入に失敗しないためのポイント3選
システム導入をする上で重要な3つのポイントについて紹介します。
⒈ 業務課題の洗い出し
システム導入には、業務の課題を洗い出すことが重要です。
パッケージシステムを利用すれば、安くて開発も早いですが、
必要な機能が後から出てくることも多くなります。
結局複数のシステムを導入することになると費用がかさむうえ、社員も混乱してしまうでしょう。
そのため、導入前には社内の課題をきちんと洗い出しておくことが重要です。
⒉ 自社に最適な機能や操作性を重視する
現在の業務プロセスでの業務課題から、
自社に必要な機能をリスト化し、最適な機能や操作性を重視することが重要です。
また、パッケージシステムの場合、自社業務との適合性を入念に確認し、
必要な機能がない場合、追加コストの発生を見込んだ上で、
導入を検討しましょう。
⒊ 開発して終わりでなく、運用面も考慮されていること
システムは、実際に運用開始してからがスタートです。
トラブル対応や機能拡張を視野に入れた運用計画を立てましょう。
また、ビジネスの変化に合わせてシステムも機能追加・改修を加える必要があるため、
システム改善の柔軟性や、開発元の導入後サポート体制も重視しましょう。
下記の記事では、システム開発依頼前の注意点について、
詳しく紹介しています。
セミオーダーシステムの魅力とは?
セミオーダーシステムは、パッケージシステムとスクラッチ開発の利点を組み合わせた選択肢です。
あらかじめ用意された機能をベースに、自社に必要な要素をカスタマイズ可能なため、
パッケージシステムより自由度が高く、スクラッチ開発より安く済み、
柔軟性とコスト効率を両立することができます。
セミオーダーシステムの特徴
セミオーダーシステムの特徴を以下で詳しく説明します。
パッケージより柔軟性があり、自由度が高い
らかじめ用意された基本システム(テンプレート)の中から、
自社に必要な機能だけを選んでカスタマイズするため、無駄なコストを削減できます。
また、必要な機能があらかじめ用意されているため、選定がスムーズです。
スクラッチ開発より低コスト
一から開発する必要がないため、スクラッチ開発に比べて費用を大幅に抑えることができます。
開発コストを抑えつつ、自社のニーズに合ったシステムを構築できるため、費用対効果が高いです。
スピーディーな導入
標準機能を基盤に開発するため、完全オーダーメイドよりも導入期間を短縮することができます。
おすすめのセミオーダーシステム「FAST」
「FAST」は、セミオーダーシステムです。
豊富な基本機能をベースに、自社の業務に合わせてカスタマイズすることができるため、
低コストで、自由度が高いシステムが構築できます。
FASTの特徴は以下になります。
既存機能のカスタマイズ性
FASTは事前に複数の機能が用意されており、ユーザーが必要な機能を選択・追加することでシステムを構築します。
これにより、業務に合わせた柔軟な対応が可能です。
生産管理から販売管理まで、幅広く機能が揃っています。
Claris FileMakerを基盤とした柔軟な開発
Appleの子会社Clarisが提供する「FileMaker」をベースに開発をしているため、
迅速な開発と高いセキュリティが実現します。
これにより、運用中のシステムを経営環境の変化に合わせて迅速に更新・改修できます。
業務効率化のための連携機能
既存の基幹システムやfreee会計ソフトなど、様々な外部サービスと連携可能なため、
手入力の手間を削減し、正確性が向上します。
直感的に使用できる高い操作性
プロのデザイナーによりデザインを構築するため、
会社のブランディングに合わせたカスタマイズや、
システムに慣れてない方でも直感的に操作ができるUI /UX設計が可能です。
セミオーダー式総合経営管理システム「FAST」について、
詳しくは下記よりお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、パッケージシステムやスクラッチシステムについて詳しく解説しました。
どちらにもそれぞれメリット・デメリットがあります。
失敗したくない、どちらが良いのかわからなくて迷っているなら、
それぞれのシステムのいいとこどりである
セミオーダーシステム「FAST」も検討してみると良いでしょう。
システムを選ぶときには、
導入費用が安く、自社に必要な機能だけを搭載し、使い勝手の良いシステムを選ぶことが大切です。
また、自社の業務フローに合わせた本格的なシステム開発をご希望なら、
当社のシステム開発もご検討ください。
すまいる顔は、Claris認定パートナーとしてFileMakerでの開発経験・実績が豊富なため、
お客様のニーズに合わせたご提案が可能です。