目次
はじめに
システム開発の成功は、企業の成長や競争力に直結します。
しかし、適切な準備なしにシステム開発を発注すると、
プロジェクトの遅延や予算オーバー、
さらに期待する成果が得られない可能性があります。
この記事では、システム開発を発注する前に気をつけるべき重要なポイントを紹介します。
すまいる顔では、
ITシステムを使って、合理的な経営を実現することをコンセプトに、
情報技術を使いこなし、お客様の期待を超える提案で、感動を生み出すことができます。
システム導入・リニューアルを考えている方は、下記よりお気軽にご相談ください。
システム開発の工程
以下では、システム開発の工程を紹介します。
①要件定義
システム開発には、一般的に3~6か月程度かかります。
具体的な工程としては、まず要件定義を行います。
要件定義は、解決したい課題を洗い出すための工程であり、
システム開発の一番初めに行う、もっとも重要な工程です。
ここで定義する機能は、主に「機能要件」と「非機能要件」の2種類に分けるのが一般的です。
- 機能要件:発注者から求められるシステムの機能のこと
- 非機能要件:ユーザービリティ、性能、拡張性、セキュリティなどの機能以外の要件のこと
要件定義は、システム開発が成功か失敗かを左右する重要な鍵となります。
この要件定義で、システムを開発する目的や目標を明確にしましょう。
下記の記事では、要件定義を正しく行うためのポイントと手順を紹介しています!
是非ご一読ください。
基本設計(外部設計)
要件定義ができたら、設計に移ります。
まずは全体的なデザイン・見た目の基本設計を行うのが一般的です。
基本設計では、要件定義の内容をもとに、システムの大まかな構造や画面などの見た目 (UI、ユーザーインターフェース)、データの保存方法や取得方法などを設計します。
詳細設計(内部設計)
そのあとに、機能や動作などの詳細設計をします。
詳細設計とは、基本設計で定義された
システムの詳細な実装方法(プログラミング方法)を計画するフェーズです。
開発(プログラミング)
そのあとは、詳細設計までの工程で決まった仕様に沿って
プログラミングなどの開発を行います。
プログラミングが終われば、システムはほぼできあがったも同然ですが、
出来上がった直後は不具合がつきものなので、テストを行います。
テスト
テストは、作成したプログラムが正常に動くかをテストする工程です。
テストをして不具合が見つかれば、その都度修正をしなければなりません。
テストは複数種類があるため、すべてクリアすればシステム開発は完了です。
システム移行(リリース)
テスト工程が完了したら、システム移行をおこないます。
システム移行とは、実際に使えるように、旧システムから新システムに切り替える工程です。
徹底的に検証した後でようやく納品ができるようになります。
運用・保守
納品したシステムが使われ続ければ、メモリの容量が少なくなったり情報が古くなったりするため、
エンジニアによる運用・保守が必要です。
運用・保守の工程は自社でおこなってもよいですし、
発注先の開発会社などの外部に依頼することも可能です。
下記の記事では、
システムの継続的な運用・改善の重要性を紹介しています。
リリース後に起こりうる不具合
システムはしっかりテストをして納品となるものの、
リリース後にも不具合が起こる可能性があるため、
とくに仕様漏れや設計ミスなどに注意する必要があります。
仕様漏れや設計ミスに関しては、
仕様書にそもそも書かれていないのであれば、
テストにも漏れてしまう可能性が高いからです。
なぜなら、仕様書にない部分、曖昧な部分は、
発注者側と開発会社の間に齟齬を生み出すからです。
そのため、テスト漏れ、という事態を引き起こしてしまう場合があります。
そのほか、プログラマーがテスト後に改善を行ったものの、
周辺のプログラムへの影響を考慮していない、といったことも考えられます。
影響がある全ての部分を洗い出すことはできないため、
結局はリリース後の不具合につながってしまうでしょう。
トラブルの要因
システム開発後、リリースをした後のトラブルの要因としては、
仕様漏れや要件定義の段階で考慮できていなかった不足点が考えられます。
リリース後に実際のシステムを使ってみてから、仕様漏れに気づくことがあります。
そうなると、コストが追加で発生し、
開発会社との話し合いが曖昧なまま進めてしまうと、
どちらがコストを負担するのかといったトラブルが発生してしまうでしょう。
また、仕様変更を行う前にはきちんと開発会社と話をして、
トラブルや仕様漏れを防ぐ必要があります。
仕様漏れが起きると、
業務フローが崩れ、新システムの導入によって逆に非効率になる可能性があります。
トラブルへの対応策
仕様変更に関しては、
要件定義、設計の段階でしっかりとシステムを開発する目的や目標を明確にする必要があります。
また、追加で発生した仕様変更に関しては、
追加コストが発生する範囲なのかどうか、事前に把握する必要があります。
本来の仕様範囲内の変更であれば、追加コストは発生せず、問題ありません。
しかし、先ほども記述しましたが、 追加コストが発生する仕様変更を行うなら、
開発者側としっかりと話し合い、 事前に打ち合わせなどしておくことで、
仕様漏れやトラブルを避けられるでしょう。
すまいる顔では、
要件定義の段階でコーチング法を用いた徹底的なヒヤリングによるITシステムの
仕様企画提案が可能なため、仕様漏れやトラブルを避けるよう徹底しています。
システム開発・導入を考えている方は、下記よりお気軽にご相談ください。
発注者側が気をつけるべきポイント
システム開発に関して、発注者が気をつけるポイントには以下のようなものがあります。
- 要求・仕様を固める
- 発注先のサポート体制は充実しているか
- 完成してからがはじまり
それぞれどういった点に気をつけなくてはならないのかを、詳しくみていきましょう。
要求・仕様を固める
必要なシステムの開発を行うためには、
発注者側は要求や仕様を十分に固めたうえで、システム開発を依頼する必要があります。
なぜなら、発注者側の要求が曖昧だと、
開発者としても的確な要件定義ができないからです。
開発の第一ステップである要件定義が
発注者の求めるものとずれてしまっていては、
開発したシステムにも納得がいかなくなってしまうでしょう。
そのため、発注者側としては、
必要なシステムを開発してもらうためにも要求をわかりやすくし、仕様を固める必要があります。
とくに現場にはノータッチな上司が
「現場に使いやすいシステムの開発を」と要求したとして、
実際の現場で働く人の意見を全く取り入れていなければ、
完成したシステムを誰も使いこなせない、
もしくは必要のない機能しかついていない、
などということにもなりかねません。
もちろんマニュアルが用意されるとしても、
現場の意見が全く入っていなければ
それだけで使いこなせるというものでもないでしょう。
そのため、要求をする際には、
必ずシステムを使用する人の意見も取り入れる必要があります。
発注先のサポート体制は充実しているか
発注先のサポートが充実しているのか、といった点も重要です。
特に、同じ担当者が対応してくれる会社なら、
不具合やトラブルがあった際にも安心できます。
システム開発のサポートとしては、
システムに不具合があったときの対応や、
追加で要望をだしたときの対応などが考えられるため、
迅速な対応が必要となります。
また、納品されたシステムに関しての質問や不明点、
困っていることなどがあった際にも、
素早く対応して解決策を提示してくれる発注先であればなお良いでしょう。
発注先のサポートが充実していれば、納品後も安心して運用保守を任せられます。
とくに技術的な問題があった際に素早く対応してくれる発注先であれば、信頼に値します。
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システム開発は、完成してからがはじまり。
システム開発は、完成して終わりではなく、むしろ完成してからが始まりといえます。
なぜなら、完成して納品した後も、
運用・保守を継続的に行わなければ、
システムを維持していくことができないからです。
システムの運用保守に関しては開発会社に依頼するのが一般的ですが、
そのシステムをうまく活用して業務改善を行っていくのは
発注者側が推進していかなければならないことです。
業務改善や操作に関するマニュアルを用意し、
システムを会社に定着させることで、業務改善を図れます。
また、会社の業務形態の変化などがあれば、
それに合わせてシステムも少しずつ変えていく必要があるでしょう。
そのため、システムが完成すればそこで終了とはいかず、
むしろ完成したシステムを継続させ、なおかつ発注者側の業務改善に活かすためには、
完成後にどのように運用していくかといった点こそが重要な課題といえます。
まとめ
システムは、開発するだけでは何の意味もありません。
重要なのは、自社の課題を洗い出し、仕様・設計を固めること、
どのようにしてシステムの運営保守を継続させていくか、
しっかりと会社にシステムを定着させるための仕組みをどのように整えるかなどを考えることです。
そのため、システム開発会社を選ぶ際は、
しっかりと意見を交わしあい、
手を取り合ってシステムを作り上げ、磨き上げることができる
パートナーになれる会社を選定することがポイントです。
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