
業務のデジタル化を進める際、
多くの企業が「既存のシステムはどうするべきか?」という課題に直面します。
これまで使ってきた会計ソフトや販売管理システムを無視して新システムを導入すると、
二重入力や業務の分断が発生し、かえって非効率になってしまうからです。
本記事では、既存システムを活かしながら
新しいシステムを選定する際のポイントを5つの観点から解説します。
システム連携を前提とした選定により、
投資を無駄にせず業務効率化を進めることが出来ます。
目次
なぜ既存システムとの連携を考慮すべきなのか
既存システムを無視した導入で起こる3つのトラブル
既存システムとの連携を考慮せずに新システムを導入すると、
深刻なトラブルが発生します。
二重入力による業務負担の増加
既存の会計ソフトと新しい販売管理システムが連携していない場合、
売上データを両方のシステムに手入力する必要が生じます。
担当者の業務負担が増えるだけでなく、入力ミスのリスクも高まります。
データの分断による意思決定の遅れ
システムごとにデータが分断されると、
経営判断に必要な情報を集めるのに時間がかかります。
在庫状況と売上データが別々のシステムに存在する場合、
正確な在庫回転率の把握が困難になりかねません。
既存投資の無駄
すでに導入済みのシステムを活用できないまま新システムを稼働させると、
過去の投資が無駄になります。販売管理システムの選定では、
既存システムとの連携可能性を事前に確認することが重要です。
(販売管理システムの選定ポイントはこちら)
システム連携がもたらす業務効率化の効果
適切にシステム連携を行うことで、大きな効果が得られます。
例えば、受注データが自動的に会計システムに反映されることで
経理部門の作業時間を大幅な短縮が実現できたり、
手入力を減らすことで、転記ミスや計算ミスを防ぐこともできます。
また、複数のシステムに散らばったデータを統合することで
経営判断に必要な情報をすばやく取得することも可能です。
中小企業の約70%がデジタル化に課題を抱える現状
総務省の令和7年版情報通信白書によると、
特に中小企業では「人材不足(48.7%)」が最大の課題です。
次いで「アナログな文化・価値観が定着している(27.8%)」
「DXの役割分担や範囲が不明確(27.4%)」
といった回答が多く見られます。
このような状況下では、
既存システムを活かしながら段階的にデジタル化を進めることが
現実的かつ効果的なアプローチとなるのです。
システム連携の基本と代表的な連携方法
システム連携とは何か
システム連携とは、複数の異なるシステム間でデータをやり取りし
業務プロセス全体をスムーズに機能させる仕組みです。
ECサイトで受注した注文データを、
在庫管理システムや会計ソフトに自動的に反映させることなどが該当します。
API連携・データベース連携・ファイル連携の特徴
システム連携には、主に3つの方法があります。
API連携
システム間で直接データをやり取りする方法です。
リアルタイム性が高く、柔軟性に優れています。
開発コストはやや高くなりますが、会計ソフトと販売管理の連携などに適しています。
データベース連携
共通のデータベースを参照する方法です。データの一貫性が保たれますが
システム間の依存度が高くなるため、社内の基幹システム統合などに適しています。
ファイル連携
CSVなどのファイルでデータをやり取りする方法です。
初期コストが低く、既存システムの改修も不要です。
手動作業が発生しやすいため、レガシーシステムとの連携などに適しています。
自社に適した連携方法の選び方
自社に最適な連携方法を選ぶには、3つの観点で検討することをおすすめします。
リアルタイム性の必要度
瞬時にデータを同期する必要があるなら、API連携が適しています。
たとえば、ECサイトと在庫管理システムを連携させる場合
注文が入ったらすぐに在庫を減らす必要があるため、API連携が最適です。
既存システムの対応状況
古いシステムでAPIに対応していない場合はファイル連携から始めることも有効です。
無理に改修するよりも、まずは実現可能な方法で連携を始めることが重要です。
コストと運用体制
初期投資を抑えたい場合はファイル連携を検討してください。
一方、将来的な拡張性を重視するなら、API連携が適していますが
自社の予算と将来の事業計画を考慮して選ぶ必要があります。
既存システムとの連携を前提にした選定チェックリスト5項目
新システムを選定する際は、以下の5つのポイントを必ず確認しましょう。
【チェック1】既存システムのAPI対応・データ連携可能性を確認
まず、現在使用している会計ソフトや販売管理システムが、
API連携やデータベース連携に対応しているかを確認します。
- 既存システムのAPI仕様書が公開されているか
- 連携実績があるシステムの事例
- ベンダーが提供する連携ツールやプラグインの有無
【チェック2】データ形式の互換性とマスタ連携の仕組みを確認
システム間でデータをやり取りする際、データ形式の互換性が重要です。
CSV、JSON、XMLなど、どの形式に対応しているかを確認しましょう。
顧客マスタや商品マスタなどの基本情報が正しく連携できるかも確認が必要です。
- エクスポート・インポート可能なデータ形式
- 顧客コードや商品コードの統一ルール
- データ変換が必要な場合の対応方法
【チェック3】カスタマイズ性と将来的な拡張性を確認
ビジネスの成長に伴い、システムに必要な機能も変化します。
将来的に機能追加やカスタマイズがしやすいシステムを選ぶことが重要です。
- 自社の業務フローに合わせてカスタマイズできるか
- 将来的に新しいシステムと連携を追加できるか
- ベンダーのサポート体制と保守プラン
システム移行を成功させるには、
段階的な導入や並行運用が可能なシステムを選ぶことも重要です。
【チェック4】導入実績とサポート体制を確認
自社と同じ業種・規模の企業での導入実績があるかを確認しましょう。
既存システムとの連携事例があれば、導入後のトラブルを未然に防げます。
- 同業種での導入事例
- 既存システムとの連携実績
- 導入後のサポート体制(電話・メール・訪問等)
【チェック5】段階的導入・並行運用の可否を確認
一度にすべてのシステムを切り替えるのではなく、
段階的に導入できるシステムを選ぶことで、リスクを最小限に抑えられます。
- テスト運用期間を設けられるか
- 既存システムと並行して運用できるか
- 問題発生時にロールバック(元のシステムに戻す)が可能か
業種別・システム別の連携成功パターン
販売管理システム×会計ソフトの連携ポイント
販売管理システムで計上した売上データを会計ソフトに自動連携することで、
経理業務の効率が大幅に向上します。
連携のポイントは
- 売上伝票の自動仕訳
- 請求書データの会計ソフトへの取り込み
- 消費税区分の自動判定
これらを実現することで、月次決算の早期化が可能になります。
ECサイト×在庫管理システムの連携ポイント
ECサイトでの受注情報を在庫管理システムにリアルタイムで反映させることで、
在庫切れや過剰在庫を防ぎます。
連携のポイントは
- 受注データの自動取り込み
- 在庫数のリアルタイム更新
- 出荷指示書の自動発行
これらを実現することで、顧客への発送スピードが向上し、顧客満足度向上に繋がります。
その他の連携パターン(CRM・勤怠管理など)
業務内容に応じて、さまざまな連携パターンがあります。
CRM×営業支援ツールの連携
顧客情報と商談履歴を一元管理することで、営業活動の効率が向上します。
顧客の問い合わせ履歴を営業担当者がリアルタイムで確認できるため、
質の高い提案が可能になります。
勤怠管理×給与計算ソフトの連携
勤怠データを自動的に給与計算に反映することで、経理業務の負担を軽減できます。
残業時間や休暇取得状況が正確に給与に反映されるため、計算ミス防止に繋がります。
まとめ
既存システムを活かしながら新しいシステムを選定することは
投資を無駄にせず、業務効率を最大化するための重要なステップです。
本記事で紹介した5つのチェックポイントを参考に、
自社に最適なシステムを選定してみてください。
5つのチェックポイントのおさらい
- 既存システムのAPI対応・データ連携可能性を確認
- データ形式の互換性とマスタ連携の仕組みを確認
- カスタマイズ性と将来的な拡張性を確認
- 導入実績とサポート体制を確認
- 段階的導入・並行運用の可否を確認
既存システムと柔軟に連携できる総合管理システム「FAST」
FASTの柔軟なカスタマイズとAPI連携機能
「 FAST 」は、販売管理、顧客管理、案件管理などを統合した総合経営管理システムです。
既存システムとの連携を前提に設計されており、
API連携やデータベース連携に柔軟に対応します。
拡張性の高い安定構造で将来的な機能追加や改修を見越した設計になっています。
FileMakerベースで実現する高い拡張性
FASTは、Claris FileMakerをベースに開発されているため
専門知識がなくても自社の業務に合わせてカスタマイズできる点も特徴です。
プロのデザイナーがUI/UXを丁寧に設計しているため、
専門知識がない方でも直感的に操作できます。
導入後も業務の変化や成長に合わせて、専任のSEと機能の改良や拡張を継続的にすることが可能です。FASTの詳細については、https://fast.smilekao.com/からお気軽にお問い合わせください。








