目次
はじめに
表計算ソフトとして大変有名で使いやすいExcelですが、
企業や業務でExcelを使用していると
意外と不便に感じることも多くあるのではないでしょうか?
そこで今回は “それって脱Excelすべきでは?” とシリーズ化して
企業がExcelを多用していて困る場面の紹介と、それの解決策を提示します。
また当社がなぜそのような内容を書くかというと
当社のコンセプトは、
ITシステムを使って、合理的な経営を実現するサービスを提供することで
脱Excelをすることは当社のコンセプトと一致するからです。
またExcelの問題を解決する方法のひとつとして、
Claris FileMakerで業務管理システムを作成する方法があります。
当社ではClaris FileMakerの開発経験が豊富ですので、
どのように解決できるかをご紹介します。
また、すまいる顔では、
ITシステムを使って、合理的な経営を実現することをコンセプトに、
専任SEによる無料相談を実施しています。
脱Excelやペーパーレス化に課題をお持ちの方は、まずは下記よりお気軽にご相談ください。
今回のケース
今回は京都にある衣類商社での事例です。
今回はこの衣類商社で勤めるアシスタントのAさんからのお話しをもとにご紹介します。
この企業では、カバンや、女性向けの衣類を中国の広州市場から仕入れ、
日本のECサイトで販売しています。
年間の売上は約3億円で、従業員はパートを含む14名です。
広州市場に何度も行き来し独自のネットワークを構築していることを強みとし、
広州市場でしか入らないような生地を使用した個性的なアイテムや、
トレンドを抑えたアイテムの販売が好評で
この企業のECサイトで売れ筋となっています。
しかし、仕入れのほとんどを海外に依存しているため、
売上や利益の数値は為替相場によって左右されます。
さらに、衣類やカバン制作にかかわる細かなパーツの仕入れ値も
工場の経営状況によっても変わるため
細かな数値管理が求められます。
そのため、市販の原価計算システムが使えず、
独自で作成したExcelシートで売上数値の管理を行っています。
特にメインとなるExcelシートは下記の2つです。
- 輸入した商品の企画段階の商品企画シート
- 為替相場と注文時期ごとの原価計算シート
細かな数値管理が求められるため、
Excelシートに記載しなければならない項目も多く、
Excelを方眼紙のように設定し、シートを作成しています。
しかし、この企業で勤めるアシスタントのAさんはこう嘆いています。
「当社のExcelは、行・列を細かに設定し、
必要な文字量に応じてセルを結合して入力欄を作り、まるでExcelが方眼紙のようです。
Excel方眼紙は、見た目はいいものの 作成に時間がかかり、
また次の工程で計算式や2次加工を行うことが難しく、とても使いにくいです。」
ここでAさんの仕事内容を紹介します。
Aさんは、社内のバイヤーから商品企画シートを受け取ります。
この企業にいただいた商品企画シートのサンプルがこちらです。
Aさんはバイヤーから届くこの商品企画シートの数値を基に
為替相場に応じた実際の原価を管理する原価計算シートの管理をしています。
この企業にいただいた原価計算シートのサンプルがこちらです。
Aさんの言う通り、どちらも列・行が細かく設定されており、
それを結合することで体裁の整ったシートが作成されています。
しかし、Aさんが
商品企画シートから
原価計算シートに数値を入力する際
結合されたタブの大きさが違い、うまくコピー&ペーストできません。
そのためAさんは
商品企画シートを開きながら
原価計算シートに数値を手入力で入力しています。
Aさんは、便利なはずのExcelなのに、少しも効率的ではないと頭を悩ませています。
問題点と理想の作業状況
今回のケースを踏まえ、
この企業のかかえる問題点を整理し、
どのような状態であれば理想の作業状況になるのかを考察してみます。
- 市販の原価計算システムが使えず、独自で作成したExcelシートで売上数値の管理を行っている
- 「当社のExcelは、行・列を細かに設定し、必要な文字量に応じてセルを結合して入力欄を作り、まるでExcelが方眼紙のようです。Excel方眼紙は、見た目はいいものの作成に時間がかかり、また次の工程で計算式や2次加工を行うことが難しく、とても使いにくいです」
- 結合されたタブの大きさが違い、うまくコピー&ペーストできない
- 商品企画シートを開きながら、原価計算シートに数値を手入力で入力している
という状況を踏まえ
市販のシステムは使えず、体裁を整えるためにExcelを方眼紙のように扱い、
それによってセルのコピー&ペーストや計算式を入れることが難しくなり、
手入力で対応している事が分かります。
これをこの企業の問題点とし
「自社にあった体裁で、計算式などの二次加工がしやすい形式にする」
ことを理想の作業状況とします。
この企業の問題点と、理想の作業状況を整理すると以下のようになります。
この企業の抱える問題点と、理想の作業状況
問題点
市販のシステムは使えず、体裁を整えるためにExcelを方眼紙のように扱い、
それによってセルのコピー&ペーストや計算式を入れることが難しくなり、
手入力で対応している
➡︎理想の作業状況
自社にあった体裁で、計算式などの二次加工がしやすい形式にする
理想の作業状況を実現するための課題
上記で整理した理想の作業状況を実現するには、
どのような課題があるかを考察します。
また、この企業の理想の作業状況である
自社にあった体裁で、計算式などの二次加工がしやすい形式にする、を2つの要素に分けて考察します。
それは、
・自社にあった体裁であること
・計算式などの二次加工がしやすい形式であること
です。
まず、自社にあった体裁であることを実現するには
自社の必要管理要素に応じて体裁を考え、
自由にレイアウトできることが求められます。
そして、計算式などの二次加工がしやすい形式にするためには、
身近なExcelに頼るのではなく、システム化することが求められます。
まとめると、
理想の作業状況を実現するための課題は下記の通り設定されます。
理想の作業状況を実現するための課題
理想:自社にあった体裁で、計算式などの二次加工がしやすいフォーマットにする
課題:自社の必要管理要素に応じて、自由にレイアウトできること
身近なExcelに頼るのではなく、システム化すること
解決策
これまでの考察で整理した理想の作業状況と、
それを理想の作業状況を実現するための課題を解決するにはどうすればいいでしょうか?
本ブログでは、1つの具体的な解決方法を紹介します。
それは、Claris FileMakerで自社システムを開発することです。
この方法について
①理想の作業状況を実現するための方法
②メリット
③デメリット
④商品詳細
について解説します。
理想の作業状況を実現するための方法
理想の作業状況を実現するための課題
理想:自社にあった体裁で、計算式などの二次加工がしやすいフォーマットにする
課題:自社の必要管理要素に応じて、自由にレイアウトできること
身近なExcelに頼るのではなく、システム化すること
という課題に対し、Claris FileMakerなら
自社の必要管理要素に応じて、
自由にレイアウトしたフォーマットでシステム化することができます。
Claris FileMakerならシステム構築やレイアウト編集が簡単なので
Excel程度の技能があれば、
自社で簡単にレイアウトを編集することも可能です。
特にClaris FileMakerは、入力するスペースと、
フォーマットを編集するスペースが分かれているので
操作をすることが容易です。
また、
・入力したデータを自動でデータにして表示させる
・入力したデータ同士を紐づける
・csv形式でダウンロードする
ことも可能なので、
計算式などの二次加工も容易に行えます。
Claris FileMakerでシステム化を進めながらも
今まで利用してきた自由度の高いExcelも継続して利用でき
業務の効率化に貢献できるでしょう。
メリット
Claris FileMakerで作成するメリットは、
市販のシステムでは対応できないような
自社に必要な機能だけを自由に設計でき、
自社特有の対応や仕様にも対応できるところです。
デメリット
Claris FileMakerで作成するデメリットは、
仕様を1から作成する必要があり、
構成や設計に時間がかかることです。
商品詳細
上述デメリットの項目でClaris FileMakerのデメリットは、
構成や設計に時間がかかることと記述をしました。
しかし当社は、
Claris FileMakerテンプレートシステム「すまいるエイト」を開発し
在庫管理ソフトのテンプレートをすでに用意しています。
この「すまいるエイト」を基にお客様の企業に合わせたカスタマイズを行えば
導入までの日数を各段に短くすることが可能です。
また、Excelと同程度の知識でシステム構築ができるClaris FileMakerとはいえ
作業者の知識や作業ルールを、独自のものにしないために
Claris FileMakerの作り方を統一しておく必要があります。
それを解決するには当社の「Claris FileMaker講座」をご利用いただけます。
受講者には
- 知らない機能もあり勉強になった
- 社員同士でディスカッションすることで、他者の考え方を知るきっかけになった
- 作業者の好みに任せていた部分を明確にでき、ルールを設けることができた
と好評をいただいています。
また上記「Claris FileMaker講座」などを利用しながら
自社で対応していただくことも可能ですし、
弊社の用意している「運用支援サービス」を使えば、
分単位でSEを専属化できるので、効率的にあなたの会社のIT部門を支えることが可能です。
SEは実際に出社せず、必要な分だけ利用できるので、低コストでIT化を強化していただけます。
Claris FileMakerで開発された業務管理システム
FASTとは
販売管理、顧客管理、案件管理などの総合経営管理システムです。
お客さまの業種、仕事内容、働き方にあわせて
すぐに使え、どなたでも簡単に使える業務システムです。
FASTの特徴3選!
FASTには、以下の3つの特徴があります。
1. 簡単に始められる!
2. 既存の機能からカスタマイズ可能!
3. 低価格で利用できる!
また、FASTは3ヶ月カスタマイズし放題なことが大きな特徴です。
実際にシステムを使用してみた後に、 修正や変更を加えて調整し、 より自社に適したシステムへと磨き上げることができます。
FASTを利用することで、業務の効率化が図れるようになり、 生産効率をアップできる効果が見込めます。
5分で分かる!FASTに関する資料請求は、 下記よりお気軽にお申込みください。
まとめ
今回のケースでは、
方眼紙のようなExcelを使っているが作業に時間がかかる、という問題を提示しました。
そして、このような状況を生まないために
当ブログでは1つの解決策を提示しました。
それは、Claris FileMakerで解決する方法です。
また、Claris FileMakerで開発した「FAST」はパターンオーダーを基本としており、
事前にいくつかの機能を準備し、お客さまに必要な機能を選択していただくことで
機能の追加が簡単にできるようにしています。
FASTの特徴や各画面の内容を簡単に紹介させていただきました。
常に変化し続ける経営環境に対応するために
業務システムにも速さや自由度が求められると思います。
FASTは、お客さまの業種、仕事内容、働き方にあわせて
すぐに使え、どなたでも簡単に使える業務システムです。
少しでもご興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問合せください。
また当ブログでは、“それって脱Excelすべきでは?” とシリーズ化して
企業がExcelを多用していて困る場面の紹介と、それの解決策を提示しています。
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